先月夜中に急性乳腺炎になりました。
そうです。
わたしは人生に4度も乳腺炎にかかる乳腺炎エキスパート(!?)です。(第1子の時を含む。)
乳腺炎になると、発熱症状が出ます。38℃越えは当たり前。通常なら、問題なく診察してもらえるのですが、現在は新型コロナウイルス感染が疑われるため、発熱外来や母乳外来を断る病院も。
コロナ禍で乳腺炎になった時、どのように乗り越えたのか、病院の対応と自宅でできる対処法をお伝えします。
ひどい乳腺炎になると辛すぎて救急車を呼んでしまいたくなるほどに。
病院からのアドバイスの上、自力で治した経験談も書いたので参考にしてみてください。
乳腺炎とは?乳腺炎の症状
私は「うっ滞性乳腺炎」も「化膿性乳腺炎」もどちらも経験しています。
一概には言えませんが、私の場合、痛みや辛さは「うっ滞性乳腺炎」<「化膿性乳腺炎」でした。
うっ滞性乳腺炎の症状(私の場合)
「うっ滞性乳腺炎」の初期は「胸に小さなしこりができている」くらいで、痛みもほとんど感じません。しかし、そのうち、しこりが取れず痛みが出てきます。
産後1~2週間ごろ、母乳の出が良くなるのに対し、赤ちゃんが上手くおっぱいを吸えないので、母乳がどんどん蓄積されていき、最終的におっぱいはガッチガチの岩になります。
乳腺と思われる青い血管(?)も浮かび上がり、ゾンビ映画のような胸は、かなりホラーです。
乳首周りもガッチガチなので、赤ちゃんは上手におっぱいを吸えず、更に母乳が溜まり悪化。
おっぱいは熱をもって、痛みもあり、とてもしんどい状態です。
第1子の時も第2子の時も、うっ滞性乳腺炎にかかりました。
1人目、2人目関係なく、乳腺炎になってしまいます。辛い…。
化膿性乳腺炎の症状(私の場合)
「化膿性乳腺炎」は突如起こります。「急性乳腺炎」ってやつですね。
急な悪寒、震え、38℃と一気に跳ね上がる体温。例えるならインフルエンザで非常に強く症状が出たときと似ている感じです。
先月おこった乳腺炎はまさしくこれで、夜中なのに、そして育児で疲れているのに、痛みで全く眠れません。冷や汗が大量に出て、身体全体がざわざわした感じです。
おっぱいをよくみると、しこりが一部あり、その部分を中心に赤く腫れが出ていました。うっ滞性乳腺炎同様、おっぱいは熱をもって、痛みがありますが、痛みの種類は少し違っていて、細い針で刺したような鋭いものでした。
ちなみに第1子の時も化膿性乳腺炎にかかっています。
この時は、散歩をかねた遠出の外出中で、急に悪寒が始まり、歩けないほどに。冷や汗を全身にかきながら、すぐタクシーで自宅に帰りました。
まさか乳腺炎だと思わず、しばらくは悪寒と高熱で悶絶していたのを思い出します。
少し動けるようになってから、病院に行き、化膿性乳腺炎だと診断がありました。
コロナ禍での乳腺炎。病院の対応は?診察できないの?
今回のコロナ禍で、「里帰り中の出産直後」と、「自宅に戻ってからの今回」と、合計2回乳腺炎にかかってしまいました。3つの病院に問い合わせたので、それぞれの病院の対応をまとめてみます。
出産した病院での乳腺炎の対応
出産し、退院後3日でおっぱいはガッチガチの岩へと変化。胸周りの痛みが強く、おっぱいは熱をもっていて脇で検温すると38度弱。すぐに出産した病院に電話しました。
そして、悲しい事実が判明。
出産した病院では、コロナ禍のため母乳外来を行っていないのだそう。母乳外来はおっぱいを揉みほぐしたりと、長い時間患者と密接せざるをえないですからね…。
その代わり、電話先で丁寧に自宅で出来る対処法を教えてもらえました。
自宅に戻ってから。自宅近くの病院での乳腺炎の対応
先月夜中に起きた乳腺炎は東京の自宅に戻ったときのこと。第1子を妊娠時に一時的に通ったことのある、自宅近くの病院に電話してみました。
しかし、やはり、発熱があるため診てもらえないとのこと。
自宅に戻ってから。妊婦検診に通っていた少し遠い病院での乳腺炎の対応
自宅近くの病院で診察を断られたため、妊婦検診に通っていた少し遠い(徒歩では行けず、バスが必要)大きな病院に電話してみました。
こちらは診察可能だとのこと。やったー!
ただし、発熱外来は予約が必要で、電話した当日は診ることができない。ちょうど次の日は母乳外来もあり、診ることができるが、発熱があるので新型コロナウイルスの抗原検査が必要になるとのこと。抗原検査だけで1~2時間かかるという…。
痛みでしんどいのに、すぐ診察してもらえない上に、病院でかなり待たされるという地獄。
予約をし、電話先から今すぐできる乳腺炎の対処法を伝えてもらいました。
乳腺炎の自宅で出来る対処法
すぐに診察できないので、自力でどうにかするしかありません。病院で教わった自宅でできる乳腺炎の対処法をまとめます。
頻繁に授乳せよ!
とにもかくにも、一番大事なのは、溜まった母乳を出してしまうこと。
母乳を放出するのに一番効果的なやり方は、赤ちゃんに直接吸ってもらう授乳です。
赤ちゃんに協力してもらってどんどん吸ってもらいます。
しこりがあるところを手で押し出すようにしながら授乳をすると、しこりが取れやすくなります。
赤ちゃんの向きを変えて授乳せよ!
授乳時、赤ちゃんの顎のほうの母乳はよく吸われるのに対し、上唇の方の母乳はあまり吸われません。そのため、赤ちゃんの顎の方にしこりがある部分を持ってくると効果的にしこりが取れます。
通常の「横抱き」だけでなく、赤ちゃんの向きを変えて「縦抱き」や「フットボール抱き(写真では脇抱き)」で授乳してみましょう。
特に「フットボール抱き」がおすすめ!私の場合、これでしこりが取れました。
赤ちゃんが吸ってくれない時は乳頭マッサージをせよ!
母乳でパンパンに張ったおっぱいだと、乳首周りも硬くなってしまっているので、赤ちゃんは上手に吸ってくれません。
そういう時は授乳前に乳頭マッサージです。
乳首の根元をつまんで上に下に右に左にマッサージ。ぐるぐる回してマッサージ。
毎回乳頭マッサージをやる時、もう、かわいらしい女の子ではなく、羞恥心の消えた”母という存在”になってしまったのだなと達観してしまいます。
それでも、乳首周りが硬いままの場合は、少し手で絞って搾乳してしまいましょう。
痛くて授乳ができないなら搾乳せよ!
溜まった母乳を出すことが第一!
でも、化膿性乳腺炎の場合、乳首に傷ができて、痛くて授乳ができないこともあります。(私も過去経験あり。)
そんなときは、搾乳です。搾乳機があれば楽なのですが、無い場合は手で絞りましょう。しんどい中、時間がかかりますが、やるしかないです。
乳腺炎の痛みには冷やすことが効果的!ただし長時間は厳禁
乳腺炎は痛みとの闘い!痛みのある部分を冷やすことで緩和することができます。
やり方はいたってシンプル。アイスノン等をタオルに巻いて、患部を冷やすだけ。
長時間は厳禁です!
母乳の流れが悪くなり、乳腺炎を悪化させます。
痛みがある時、ちょこちょこと冷やすくらいにしておきましょう。
乳腺炎の痛み止めはカロナールか葛根湯を飲むべし!
冷やしただけじゃ、痛みが取れない!もっと効果的な薬が必要!でも授乳中にどの痛み止めを飲んでいいのか分からない。
そんなときは、カロナールか葛根湯です。
カロナールは出産時に病院から処方されると思います。多めに処方されている場合は、残っているものを服用してしまいましょう。(但し、処方された病院・薬局にまず確認を取ってください!)
葛根湯もおすすめされました。葛根湯はドラッグストアやネット通販でも取り扱いがあるので入手しやすいです。
第1子の時はカロナールが多めに処方されていたのでカロナールで対処し、第2子の時は葛根湯で対処しました。どちらも効果抜群!カロナールの方が即効性があり、葛根湯は徐々に効果が表れました。
葛根湯を購入する場合、満量処方がおすすめ。少し高価ですが、「日本薬局方」で定められている処方通りの分量(処方の1日最大配合量)で作られた漢方薬なので、効果が高いのだとか。薬局の薬剤師さんは経験談からも「満量処方」の葛根湯をおすすめしてくれました。
油っぽいものなど、偏った食事をとらないようにすべし!
「母乳は食事との因果関係があるから、油っぽいものや甘いものなど、詰まりやすいものは取らないようにしましょう。」
とのことでしたが、これって、助産師さんはよく言うんですけど、先生は言わないんですよね。ある先生は「食事の内容で母乳が詰まるとかないから、好きなの食べればよいよ」なんていう人も。
どっちが正しいか分かりませんが、念には念を、あっさりした食事をとるように心掛けましょう。
化膿性乳腺炎の場合、抗生物質を飲まないといけないのでは?
先月の乳腺炎の症状は、以前「化膿性乳腺炎」と診断された症状とほぼ同じで、その時は抗生物質を処方されていました。そのため、今回も「抗生物質をすぐに飲まなければ治らないのではないか?」と電話口で問い合わせてみました。
すると、「抗生物質は治すことを助けるものであり、飲まないからといって化膿性乳腺炎が治らないというわけではない。自癒力で、抗生物質を飲まなくても治すことはできます。」とのことでした。
乳腺炎はいつ治るの?(私の場合)
先月の乳腺炎の症状の経過をまとめると・・・
- 1日目 夜中に突然発症
- 2日目 明け方まで眠れず、ずっと激痛
- 2日目 朝一で病院に電話→次の日の予約を確保
赤ちゃんの世話ができる状態ではないので、夫に仕事を休んでもらう - 2日目 日中は頻繁授乳と葛根湯で少しずつ良くなっていく
- 2日目 夜もまだ辛いが、赤ちゃんをしばらく抱っこすることができるようになる
- 2日目 夜中、ぐっすりではないが、睡眠がとれる
- 3日目 朝、強い痛みが残っているが、かなり改善していて、日常生活は送れる。
病院に時間をかけて行くほどではないと思い、予約をキャンセル。 - 3日目 夕方に外出し、人と会話できるほど回復!
しかし、まだ痛みは3割ほど残っている。 - 4日目 ほぼ完治☆
乳腺炎がいつ治るのかというと、私の場合、4日目でほぼ完治しました!
救急車レベルの痛みでしたが、自力で治せました。
過去に経験していたからこそ、「自宅で自力で治せる!」と思いましたが、初めて乳腺炎にかかる方や、自分で判断できない痛みの場合は迷わず病院に連絡しましょう。乳腺炎だと思っていたら、違う病気だったということもあるかもしれません。
乳腺炎にならないために。予防できることは?
何度も乳腺炎になっていたので、よくある乳腺炎の予防はしていたつもりでした。
例えば、
- 授乳間隔をあけすぎない
- 授乳の向きを変える
- 野菜など栄養をまんべんなく取る
しかし、もう一つ大事なことが抜けていました。それは・・・
睡眠確保
ええ。しばらく、本気で睡眠不足でした。
産後3か月を超えて、睡眠時間がちょっとずつ確保できてきたので、「産後すぐぐらいの少しの睡眠量でもいけるな!」と勘違いし、睡眠量を減らした結果、急性乳腺炎です。
皆さん、眠れるときは眠りましょう。
睡眠って大事。
【まとめ】コロナ禍の場合診察してくれないので、乳腺炎の予防や対処法を知るのが大事
乳腺炎は、ほとんどの場合、熱が出ます。コロナ禍で、病院は熱がある患者は診てくれないことが多くあります。診てくれても、私のように、すぐ診察ではなく、予約を取ってからということもあるかと思います。
乳腺炎にかからないようにしっかりと予防をし、かかったとしても自力で対処できる方法を知っておきましょう。
断乳時にも乳腺炎にかかることがあるんですよね…。スムーズに断乳できるといいなー。
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